津和野式冬虫夏草と天然の冬虫夏草
相違点
ホスト(寄生される昆虫)と寄生する菌種が違います。天然の冬虫夏草は「オオコウモリガ x コルディセプス・シネンシス」の組み合わせに対して、津和野式冬虫夏草は「蚕xコルディセプス・ミリタリス(あるいはIsaria japonica(ハナサナギタケ)、Isaria farinosa(コナサナギタケ))」の組み合わせになっています。
当然、含まれる成分にも違いが出てきますが、当社では優劣を定めるのではなく、津和野式冬虫夏草の良さを研究・追及しています。
共通点
ホストが生きている間に冬虫夏草菌が体内に侵入し感染するという、プロセスが近似しています。ホストの体内いっぱいに菌糸を感染させたら、子実体を伸ばして胞子を飛ばします。
この共通点により、津和野式冬虫夏草は天然の冬虫夏草と同様に子実体と菌糸体の両方を可食部として製品化しています。薬膳料理の根源的な思想の一つに「一物全食」があります。植物は葉だけでは育たず、根や花が必要なように、食物全体を頂くことで、十全に栄養を取り込むという考え方です。津和野式冬虫夏草は天然の冬虫夏草と同様に「一物全食」が可能なのです。
また、ホストが生きている故に、冬虫夏草菌は感染の過程でホストの免疫と戦わなくてはなりません。この「戦い」を経ることで、冬虫夏草菌にどのような変化が生じるのか、という点について現在研究を進めています。