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繭の新しい評価基準を試験的に導入

[ ] 2014年08月06日
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福島県田村市産、夏蚕期の繭を荷受け

2014年7月22日東京発、株式会社にちはら総合研究所(島根県・津和野町)は2014年8月6日に福島県田村市JAたむらから夏蚕期の生繭の荷受け・出荷作業を行いました。今回の出荷量は6軒の養蚕農家合計で580.5kg(約30万頭)となりました。

一般的に夏場の養蚕は蚕が暑さに体力を奪われ繭が小振りになると言われる中、標高の高い田村市は東京都内が連日猛暑日を記録する日々であっても30度台前半と比較的安定した気候が続きました。結果、この夏蚕期の繭も、春蚕期なみの大粒の繭が揃い、養蚕技術の高さに気候条件の利点を活かした「豊作」と言える出来高となりました。

眼点観察による羽化状況の把握

今回の収繭では、にちはら総合研究所が独自に作成した「眼点カラーチャート」を導入。これは、蚕蛹の体表に現れる成虫(蛾)の眼となる部位である眼点の色変化を12段階の色見本で再現したもので、蚕蛹の眼点の黒色化の度合を計測、評価することで羽化の進行度合を数値的に把握することを目的としています。

過度な眼点の黒色化の進行は、羽化が近いことを意味し、津和野式冬虫夏草の培養においては冬虫夏草菌の感染前の羽化、すなわち感染失敗の可能性が高いことになります。そのために羽化時期の予想と把握は培養工程において重要な研究テーマとなってきました。

「カラーチャートによる計測、評価は官能試験的な性格が強いが、眼点変化を数値化することで、この分野の技術開拓が進展することを期待したい(佐伯潤代表取締役)」と、今後の感染精度のさらなる向上に期待がもたれます。