にちはら総合研究所が「蚕退衣」の出荷を開始
[ ] 2013年11月12日
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漢方・薬膳のアイデアを取り込んだマーケティングを展開
東京発(2013年11月11日)、株式会社にちはら総合研究所(本社:島根県津和野町)は、2013年11月から漢方用生薬として『蚕退衣(さんたいい)』の出荷を開始しました。
蚕退衣は蚕の抜殻を指す生薬名で、女性の出血を伴う生理不順などに用いられてきました。これまでの仕入れは中国からの輸入が専らでしたが、価格高騰など調達が不安定になってきたことから、国産の蚕退衣が求められていました。
湯に浸して糸を紡ぐ製糸業では、紡績段階で蚕の抜殻も濡れてしまい、生薬原料としての採集が困難とされてきました。生きた蚕の蛹から冬虫夏草を培養することを主業務としている、にちはら総合研究所では、乾燥状態で繭を切開し蛹を取り出すことから、状態の良い蚕退衣の収穫が可能であるために、今回の製品化を決断しました。
今回にちはら総合研究所に蚕退衣の供給を依頼した、オランダ漢薬餌店(オランダかんやくじてん・奈良県)のフレデリック・ローマン氏も「蚕には本当に捨てるところがどこも無い。こうして注意していれば、養蚕業にもまだまだ利用可能な見直し要素がたくさんある」と述べています。
「蚕は生薬の宝庫。来年中には『蚕砂(さんさ・蚕の糞)』や『白僵蚕(はくきょうさん・病死した蚕の幼虫の死がい)』なども製品化していく予定(佐伯潤東京支社長)」と蚕の価値の再発見を意気込んでいます。
にちはら総合研究所では『蚕退衣』、『蚕砂』、『白僵蚕』以外にも、『蚕退紙(さんたいし・蚕の卵の殻)』など、蚕にちなんだ生薬の供給については鋭意研究を進めていく予定です。
また、津和野町内では地元旅館などと連携し、津和野式冬虫夏草のほか地元産、島根県産の野草・薬草などを多用した薬膳料理の開発にも着手しており、冬虫夏草を中心とした養蚕業の見直しが積極的に進められています。
「そもそも天然の冬虫夏草に関する食習慣は、子実体(茸の部分)だけでなく、その母体となっている昆虫であった部分(※内部は菌が増殖し充満している)も一緒に食べるというもの。その食習慣をなぞり、伝統的な薬膳から、新発想のサプリメントにまで素材として活用できるのが、天然の感染プロセスを再現した津和野式冬虫夏草の特徴と言える。これからも原点回帰し、漢方、薬膳の知恵から学びつつ、温故知新で養蚕、冬虫夏草を考えていきたい(佐伯潤東京支社長)」
また、津和野町内では地元旅館などと連携し、津和野式冬虫夏草のほか地元産、島根県産の野草・薬草などを多用した薬膳料理の開発にも着手しており、冬虫夏草を中心とした養蚕業の見直しが積極的に進められています。
「そもそも天然の冬虫夏草に関する食習慣は、子実体(茸の部分)だけでなく、その母体となっている昆虫であった部分(※内部は菌が増殖し充満している)も一緒に食べるというもの。その食習慣をなぞり、伝統的な薬膳から、新発想のサプリメントにまで素材として活用できるのが、天然の感染プロセスを再現した津和野式冬虫夏草の特徴と言える。これからも原点回帰し、漢方、薬膳の知恵から学びつつ、温故知新で養蚕、冬虫夏草を考えていきたい(佐伯潤東京支社長)」
今後は冬虫夏草をキーとした薬膳のマーケティングを、地元の観光協会などと連動して展開し、年内には薬膳、健康をテーマとしたツアーの設計なども整備する予定です。