風土記:乙女峠の春
[ ] 2014年04月21日
風土記では、当社津和野本社のスタッフが養蚕や津和野町をとりまく風景をコラム形式でご紹介いたします。
花散らしの中、久々”乙女峠”の参道を行く。ここはキリシタン殉教地。
歴史をひもとけば、徳川250年間以上迫害を受け、かの長崎「浦上四番崩れ」と言われる弾圧で3,000人余りが名古屋、萩等20ヶ所に流罪。藩には153名の信徒が預けられ、改宗されるべく、三尺牢や氷責めの酷たらしい拷問の数々。
第二次世界大戦後、岡崎祐次郎(旧姓パウロ・ネーベル)氏の尽力により、殉教徒慰霊のために”マリア記念聖堂”建立。乙女峠まつり(5月3日)は全国から大勢の巡礼者により讃美され、祝う。
そっと目を閉じる、マリア様の深き愛…聖句”わたしたちは見えるものでなく、見えないものに目を注ぎます。”(コリントの信徒への手紙2 4章18節)と。
ふと、よぎる。そう、童話サンテグジュペリ「星の王子さま」-「心で見なくちゃ、ものごとはよく見えないってことさ。かんじんなことは、目に見えないんだよ」とキツネは言ったんだ。-目に見えぬ大切なもの。いつも心の目で物事の本質を見極めなくっちゃ。
きっとマリア様は、いつもあなたのそばに「花」であり、「月」のようにやさしく導き給う。
試練(傷つき)からの「気付き」で、「築く」自分がいる。感謝。-Amen.
(大庭)